上に有るのは俗界からの誘惑です




チィカイ中間状態通信

ここは
チィカイ中間状態より
記録されています




布の鞄

布の鞄をぶら下げて歩いていたら、
制服着た人に、呼び止められた。
「○☆△□」と彼は言うのだった。
「○☆△□」という挨拶をくれた事がなかったので、
キョトンとしたのです。
すると彼は「√∩∵∬∂⇔」と言う。
分からなければ分からない、それは当然のであるから、
「分からないでスねぇー」と言うと、
腕を掴んで拘束するので、
「僕は日本人ですよ」と答えたのです。
すると「ピーッ」と笛を鳴らすので、
「あなたのお名前は?」と聞くと、
無言でまわりを囲まれた。
「それは変ですね。人は会ったら、まして初対面なら、
お互いに名のり合うのが礼儀でしょう」と言う


のが筋だとは思っていたのだけれど、彼らが腰に付けている物のスナップを外しはじめているのを見ると、そういう状況ではない事が伝わって来てしまい、パスポートを出して見せてしまうのであった。
「まぁ、今度だけは許してやる」と言ってやった。



買い物

 ホンコンへ向う汽車の券を買って来た。
 帰る途中、冷しラーメンを食べようとラーメン屋に寄ったが、あっさり「めいよー」と言われてしまう。しかたがないので、遠くのラーメン屋に行く。
 冷しラーメンを食べるはずだったのだが、みそラーメンとカツカレーを食べた。一度にラーメンとカレーを食べたわけではない。ラーメンを食べて、しばらくしてからカレーを食べたのだ。
 その間は、ひたすらマンガを読んでいた。害のないマンガだけを読み続けていれば良かった。なのに、「夏子の酒」も読んでしまった。そのラーメン屋には日本酒も置いてあったのだが、手は出さなかった。
 再び遠くの店まで行き、純米酒(美少年)を買ってしまう。ラーメンや日本酒を買う金があるのならば、タクシーでも使えば良いと思うのだが、中々それが出来ない。
 サガダワの真ん中の日。ラーメンと日本酒で徳を落としたが、歩く事で徳が上がったことにしよう。




ナグマ

 ナグマではないが、ナグマみたいだった。
 招待された人間にくっ付いて、パーティーに行った。たぶん、誰かが何かの賞を貰った為のパーティーなのだと思う。
 決まりがあるわけではないようだが、みんな出身地ごとに別れてテーブルに付く。東北チベット、中央チベット、僧侶…。どこ出身かとなると、いる場所がなくなるので、どことなく紛れ込む。
 色々と出し物が続く。チベット人がレオタードを着てエアロビをするなんて始めてみた。それでも手にはカターを持って踊っているのは何か不思議。インド人の振りをして歌って踊るチベット人。中国の真ん中で、インド人の振りをするチベット人を見るとは思わなかった。
 とにかくビールを呑み続けて帰って来る。ひさしぶりに楽しかった。




しょうががない

 「よしのや」に行った。もちろん牛丼を食べにである。
 前回その「よしのや」に行った時は、沢山しょうがを食べた。しょうがの味が思い出されて、「よしのや」に行った。
 が、しょうががない。七味もない。前回はしょうがと七味は使い放題だったのに、今回は全く無い。しょうがも七味もかけずに、14.9元もする牛肉かけご飯を食べた。全くもって不満足。
 日本より高い値段で、不味くて、しかもしょうがのない牛丼だった。二度と行かない。




初給料

 始めて給料を貰った。
 まぁ、もうすぐ解約だから、最後の給料でもある。
 月が満月になり、半分になるころ、ここを出発する。
 月が隠れてしまう前に、あっちに着きたい。




ギャゲ

 気が付くと中国に来てから4ヶ月が経っていた。
 さすがに4ヶ月も中国に居れば、中国語も憶えてしまう。この4ヶ月で憶えた言葉は「ワンパオ」と「ヤンロウチャン」。
 無意識のうちに2つの単語を憶えてしまっている。この調子で行くと、千年も居れば六千語の単語を覚えられる。
 まぁ憶えても使い道がないから、千年居る事は止めておこう。




ウィンドウズ、使えないバカ、使うバカ

 昔はカルピスも飲んだし、チビ黒サンボも読んだ。
 いつからそれがいけなくなったのだろう。気が付かなければ問題がなかったのだろうか…。
 ところで今、英語、チベット語、中国語に対する略称として2文字で表す時は、en, tb, zhを使っている。3文字で表す時は、eng, tib, cinである。
 再びところで、長い物には巻かれるのが正しいのだろうか?気が付かなければ、巻かれている方が幸せかも知れない。
 




ペシャ

 気が付くと金がない。
 飲み屋が祟ったのかも知れない。
 しばらくは北京製のビールで我慢しよう…。




チャンカン

 飲み屋で酒を飲む事を憶えてしまった。
 飲み屋で飲むと、金がかかる。別に飲み屋で飲む必要はないのだが、金が続くうちはそれも良いであろう。
 近くに飲み屋がいくつかある。それらの内の2つ。一つはチベット人がやっていて、中央チベット出身のチベット人従業員がいる。もう一つは、中国人がやっているのだが、東北チベット出身の従業員がいる。どちらも歩いて5分で付いてしまう。
 日本大使館の辺りに高級チベット飲み屋が出来たらしい。しかし、そこには歩いて45分くらいかかるので、きっと行かないだろう。




サウナ

 サウナに行って来た。ひさしぶりに湯舟に遣った。何となく濁った様な湯舟だったが、湯舟は湯舟。
 サウナだけのつもりだったが、垢こすりとマッサージもしてもたった。風呂場にベットが10台ほどならんでいる。垢こすりの後のマッサージ。パンツ一丁のニイちゃんが、バチバチと叩く。周り中でバチバチとやっている。その音のリズムは明らかに周りと合わせている。
 女風呂でもパンツ一丁のニイちゃんがバチバチやっているのだろうか?マダムたちが、「こっちのニイちゃんの方が良い音をたてる」「いやあっちの方が良い」などと選んでいるのだろうか?気になったが、覗くわけにもいかない。
 サウナ+湯舟代:15元、垢こすり+マッサージ代:20元。満足したので、当分風呂にはいらなくて良い。




春が近付く

 だんだん暖かくなってくる。
 ストーブもいらなくなったし、厚いソックスもいらない。暖かい、と、気を抜くと、ここでは瞬く間に夏になってしまうらしい…。




家主戻る

 今年になって、そろそろ1年。
 その間、間借をしていたわけだから、家主が戻って来る。戻って来たけど、追い出されるわけではない。そのまま、居候。
 部屋が狭くなった。と、文句を言う事はしない。




生活改善

 また1ヶ月経ってしまった。
 生活改善が必要だ。ということで、お金の整理を行なった。別に申告をするわけではないが、整理しよう。実は、何を思ったか、コンピュータ上で管理していた。それが1ヶ月以上手付かずになっている。これを整理しなければならない。
 始めようとして、ほったらかしにしていた理由を思い出した。香港に出かけていたのだった。使用通貨が変わる。出納帳で複数の通貨を記載するのはなかなか厄介である。まぁ、そこはコンピュータに頑張ってもらって何とかしていた。今回さらに厄介だったのは、他人から買い物を頼まれていた。米ドルと香港ドルでお金を預かり、香港で香港ドルに両替えして買い物。中国に戻り、差額を米ドルと中国元で返した。想定外事象である。
 どうしようもなくなって、無理矢理記載した。無理矢理記載したため、収支が合わない。全て今日以降の健全な生活の為である。

 健全な生活のために、この日記も復活させよう。と、思っている。




巨大タンカ

 長いタンカ(仏画)を見てきた。
 この街で、そのタンカが展示されているのは今日まで。やってるやってる…と思っている内に、最終日になってしまった。慌てて出かける。
 実に長ぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜いタンカであった。全長450m。450mの仏教の物語りである。人類が猿だった時代から物語は始まる。猿は立ち上がりケンカを始める。道具を使い始め、ケンカが戦争に拡張する。その惨事の中、仏の教えが伝わり。人類は人間に近付く。テロられたらミサイルを落とす現霊長類。まだこのタンカのこの部分に辿り着いていないのではないか…などと考える。そう思いながらタンカを見ている状態で、まだ始まりの30m付近。まだ400m続きがある。
 まだまだ続く。450mの横長の仏画。真直ぐ広げて展示できる場所などない。展示上の壁を右往左往と続いて行く。抽象的な仏画になり具象的な仏画になる。やっと半分。クタクタ。クタクタだが椅子はない。見続けるしかない。クタクタで見終える。見終わったのではなく、見終えたのだ。展示終了時間まであと1時間。3時間かかった。




新年かつ大晦日

 しまった、日記でなくて、月記になってしまった。
 2002年の2月12日。外では花火がなっている。う〜ん、中国の正月なのだ。だが、しかし、まだ今年だ。チベット(ラサ)では今日は大晦日だ。だから、まだ今年。
 今年である。
 今年の内に、今年の後始末、と思ったが、残念ながら来年に持ち越し…。
 では、よいお年を!!




何故か再びチィカイ中間状態に…

 何故か再びチィカイ中間状態に戻ってしまった。




中間状態とは…

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