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ラサ月記
ラサを思い出して
書いてみます…


札幌月記に行く



○○月××日:月記あらため季記

 季記とあらためたから、次は3ヶ月後に書けば良い。そう思うととても気が楽になってしまった。
 もうすぐチベットに向けて出発。現世の地である日本を離れて、中間状態である旅行状態に移る。
 これまでは「札幌日(月または季節)記」が実で、「ラサ日(月または季節)記」が虚だった。もうすぐアベコベになる。
 実ではあるが虚である現在のチベットの中では危険な気もするので、このページの更新はしないだろう。でも、虚ではあるが実でもあるチベット、つまりインド側にたどり着けば、自由になるわけだ。季記だから3ヶ月くらい書かなくても問題ない!


○○月××日:ギャミカラ

 チベットの中で最も美味しいと思えた中国料理屋が、チベットとネパールの国境の街・ダムに在った。入植中国人の店だった。
 3年前、その国境の街に何日間かいた。用事があったわけではない。ビザが残っていたので、居れるだけチベットに居ようと思っただけであった。
 チベットに居れるだけ居てやる。そう思った。しかし、その反面、あの橋を渡れば自由が許される、Free Tibetと書かれたTシャツも着れる、どうしよう…。などと悩みつつも、中国料理の店に入ってしまった。そしたら美味しかった。
 2年前にもその店に行った。ネパールからチベットに戻って来た時であった。当然チベットに入国する前に、Free Tibetと書かれたTシャツは日本に送った。そうして、チベットに入ったその日に、その中国料理店に入った。不味くなっていた…。


○○月××日:名前

 ラサでも日本人には日本の名前で呼ばれる。チベット人にはチベットの名前で呼ばれる。
 別に高僧に頂いた名前ではない。チベット人の友だちが、勝手に付けてくれた。「ペマ」、蓮を意味する。
 ある日、チベット人の友だちに頼んで、ポケベルをかけてもらった。ラサでのポケベルは、表示される文字が何故か中国文字である。中国語を話さないと、文字表示をしてくれない。友だちは受話器に話す「電話をかけてるのは、バイマー」。バイマーか…。
 中国人はチベット語ができないので、「ペマ」を「白瑪」と当て字で書く。それでいて正しく発音できない。「バイマー」となってしまう。何と呼ばれるのもかまわないが、これだけは嬉しくない!


○○月××日:日記あらため月記

 ラサでは日記は付けていなかったが、小遣帳は付けていた。
 トラベラーズチェックの残高と米ドル、日本円の残高、そして中華人民今日は酷の元(現金)の残高。大変だが、他の旅行者もやっていることなんだと頑張った。
 が、現金の扱いがややこしくなってきた。この現金は自分の金、この現金はチベット語の本を日本人に売り付けて搾取した金、この現金は絵ハガキとステッカーの金、この現金は別の金。頭が混乱してきた。現金出納帳方式から、複式帳簿に切り替えようかとさえ思った。
 ラサでの帳簿は締めた。が、資産が残っている。冷蔵庫や電気炊飯器などがラサのホテルに預けたままになっている。早く精算しに行かなければならない。


○○月××日:自転車

 ラサで乗っていた自転車もボロかった。
 元々、もらい物。もらった時からボロかった。乗っているうちに更にボロくなっていった。
 せめてチェーンに油を挿したいと思っても、自転車修理屋に「まだい大丈夫」と言われて、そうかなと思ってしまう。実際は全く大丈夫じゃないのに。ギィギィと鳴らしながら走る。時々、ガツンと部品が落ちる。なくてもかまわないやと、そのまま走る。どんどんボロくなるが、その分軽量化されるので無視しつづける。
 その自転車も、ラサを離れる時、友だちに譲る。こことこことこことここの部品はないから、と言ってから、譲る。友だちはラサでは高給取り。でも自転車の値段は彼の月給の2〜3分の1もする。


○○月××日:映画

 南インドの亡命チベット僧院の中の学校で映画(テレビでだけど)を観た。
 チベット正月の前後1週間は学校の授業は休み。教室2つにテレビが持ち込まれる。朝から晩まで映画三昧。
 その学校で、少年僧侶たちと一緒になってサッカーもした。ボールはヤシの実かペットボトル。サッカーの最中、武田は肋骨を折る。痛かったけれど、楽しかった。

 話は変わって、ラサ。前回のワールドカップの時に、日本人旅行者たちは金を出し合ってテレビのある部屋を借りていたなぁ。そのあたりで、日本人2人がヒッチハイクで旅行に出る計画を立てていた。でも、ワールドカップを見るために、出発日をずらして出発。そして出発。ワールドカップなんてなきゃ良かったのに…。


○○月××日:満員御礼

 ラサでも満員御礼はあったなぁ〜。


○○月××日:空しいコンピュータ

 コンピュータ作業は、ラサでもやっぱり空しい。
 突然、画像データをスキャナーでコンピュータに入力する作業を始めた。千枚以上のデータ。
 今札幌で使っているコンピュータならば、それほど苦痛ではない。が、ラサにあるコンピュータ。低解像度でも、1枚入力するのに3分の時間がかかる。千枚以上、ただひたすら続ける。単純計算で50時間以上の作業。
 当然のように、入力作業後、そのデータは無駄になる。


○○月××日::いよいよ明日

 「いよいよ明日」って日がラサでも何回かあった。
 楽しみな日の前日。怖い日の前日。悲しい日の前日。ワクワクの日もあれば、ビクビクやショボショボの日もあった。
 どんな日であれ、楽しませてくれるチベット。チベットが好きだから、明日が楽しみ。
 どんなに楽しく過ごせるチベットでも、僕は外国人。毎回必ずやってくる「いよいよ明日」がある。それは、チベットを離れる日。毎回くるから、次回がある。


○○月××日:本来あるべき形

 チベットはチベット。これが本来あるべき形。
 それなのに、今チベットに行こうとすると、中華人民今日は酷のビザで行く。変。
 3月10日。チベット蜂起記念日。世界中でデモが行なわれる。チベットを本来あるべき形に戻す事を求めて。でも、チベットの中では出来ない。代わりに公安が列をなして無表情で歩いているかもしれない。
 日本で、チベットの本来あるべき形を知っている人がどのくらいいるだろうか?百万分の一?否もっといる。千分の一?そんなにいるかなぁ。そのうち十分の一くらいまで知ってもらいたいな!!。
 トップページの枠の中に表れる言葉は、チベット文字で「チベット独立」です。


○○月××日:iMode

 ラサではiModeは使えないが、携帯電話はある。
 ラサの友だちに、「今度来る時は日本製の携帯電話を買ってきて。1000元までは払うから」と言われた。
 どうせ日本の携帯電話をラサに持って行っても使えない。金はいらないから昔使っていたPHSを持って行こうと思っていた。でも、PHSは オモチャにしか見えない。「使えないのはお前がオモチャを持って来たからだ」、と言われては困る。
 で、iModeに機種変更していらない携帯電話を無駄に持っている方がいましたら、下さい。
 「日本で携帯電話はいくらだ?」と聞かれて、「1円」と答えた。「通話料じゃなくて、機械の値段だ!」と聞き直される。信じてもらえない、どうしよう…。


○○月××日::間違い発見

 発見する必要もないくらいラサでは間違いばかり。
 自分がラサに存在している事がまず間違いなのかもしれない。自分以外にも、何でこの人がここにいるのだ?と不思議な人もいた。
 去年から、ラサには中華人民今日は酷の6ヶ月ビザで入域することは出来ない。でも、6ヶ月ビザだった。今はどうなっているのだろう。何かあったら「アレ、間違っちゃった」で済ませてもらおう。
 などと色々思ってみたが、何よりもの間違いはチベットが中華人民今日は酷に占領されている事。この間違いが正されれば、上記の間違いは一掃される。


○○月××日:印刷

 前回の旅行では「ばるどぅ通信」の印刷はラサでは行なわなかった。
 ラサでそんな物を印刷すると危ないからという賢明な判断の上で行なわなかったのである。決して面倒臭かったわけではない。賢明な判断により、印刷場所がカトマンドゥにずれ、最終的にバンコクになってしまった。日本にならなくて良かったなぁ…。
 実はラサで、ガリ版印刷機を購入することを検討していた。見積もりだけはした(これいくらと聞くだけだけど)。金額的に購入価値はあると思えた。しかし武田が住んでいた場所が6人部屋のドミトリー。その中での印刷は怪しすぎる。
 ここで何故かいきなり札幌の話題です。「札幌チベット講演会」に是非いらして下さい!




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電子ばるどぅ通信(武田知明): TomoOnWeb@hotmail.com










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